2013年3月5日火曜日

【書評】採用基準

採用基準

マッキンゼーの採用マネージャを勤めた著者が書いたリーダーシップ論です。リーダーシップとは何か?、と疑問思っている人はぜひ読むべきだと思います。

最近読んだこの手の本の中では言いたい事がシンプルに論理的に記載されていると思いました(著者がマッキンゼー出身でそのような思考に長けているのもあると思います。海外のこの手の本の翻訳版は翻訳の問題なのか長いだけで何が言いたいのかよくわからなくなるものがあります)。

本著の中でリーダーがなすべき事は以下と述べています。ここまでシンプルに表現されたことにすごく共感しました。言葉にすれば単純ですが、成すべき事は大変なことです。でも楽しいものだと私は思います。

  1. 目標を掲げる。
  2. 先頭を走る。
  3. 決める。
  4. 伝える。

日本の現状の閉塞感について「リーダーシップ・キャパシティ」の不足を著者は指摘しています。この意見には同感です。スーパーリーダーが現れて変えてくれるような幻想に今の日本は包まれているように思います。一方でそんなの幻想だから自分でなんとかすると考えている人達もいます。でもその人達も結果的には自分のことだけの解決に思考が制限され、社会的な共助にはなっていないケースがあります(自分で考えているだけリーダーシップレベルは高い)。

リーダーシップについては生まれつき備わるものではなく、ある程度の教育と経験により後天的に備わるスキルだと考えています。日本にはそのための教育も土壌も不足していると私は本書を通じて改めて感じており、この改善(つまり土壌の作成)が長期的な日本、及び人類の発展に繋がるのではないかと考えています。

リーダーシップを誰しも持て!、みたいなことを言われますがよく理解できないと思います。それに対する一つの回答が本書にあると思います。

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